『VIVANT』続編のロケ地がアゼルバイジャンではないか？と噂されていますね！
福澤克雄監督はインタビューの中で、「日本みたいに神話の伝説が残るところ」とアゼルバイジャンを評しており、その発言にも注目が集まっています。
日本には『古事記』や『日本書紀』といった神話体系がありますが、アゼルバイジャンにも似たような神話が存在するのでしょうか？
この記事では、アゼルバイジャンに残る神話の伝説について調べてみました！
アゼルバイジャンに“日本のような神話”はあるの？
結論として、アゼルバイジャンには『古事記』のような創世神話や神々の系譜を描いた体系的な神話は見つかりませんでした。
しかし、火や水、自然、英雄などにまつわる伝承が豊富にあり、それらは“神話的な文化要素”として地域に深く根づいています。
アゼルバイジャンに残る神話３選
ここでは、アゼルバイジャンに残る神話を３つ紹介します。
- 火の国アゼルバイジャンとゾロアスター教の伝説
- 水の精霊「スー・ペリシ」伝説
- 英雄叙事詩「コル・オグル」の物語
1. 火の国アゼルバイジャンとゾロアスター教の伝説
アゼルバイジャンは「火の国（Land of Fire）」と呼ばれ、火を神聖視する文化が今も色濃く残っています。
バクー近郊には「アテシュギャーフ（火の寺院）」があり、かつてゾロアスター教の聖地として神聖な火が崇拝されていました。
また、「ヤナル・ダグ（燃える山）」では、天然ガスが自然発火し、地面が絶えず燃え続けています。この不思議な光景はまさに“神話的”な世界を感じさせます。
2. 水の精霊「スー・ペリシ」伝説
アゼルバイジャンでは、水源や泉に「スー・ペリシ（Su Perisi）」という水の精霊が宿ると信じられてきました。
スー・ペリシは美しい女性の姿で現れるとされ、人々の間では、時に助けをもたらす存在として語られることもあります。
こうした自然信仰は、日本の精霊や八百万の神の思想とどこか共通点を感じさせます。
※ アゼルバイジャンおよびトルコ系文化圏における民間伝承
3. 英雄叙事詩「コル・オグル」の物語
アゼルバイジャンに古くから伝わる叙事詩『コル・オグル（Koroğlu）』には、盲目の父の復讐を誓う若者の物語が描かれています。
民衆の正義を背負った英雄として語り継がれ、今も詩や歌として人々の間に広まっています。
日本でいうヤマトタケルや義経のように、史実と伝説が交差する“語り継がれる存在”と言えるでしょう。
※ トルコ～中央アジアに広く伝わる伝説
VIVANTのテーマとアゼルバイジャンの“神話性”
『VIVANT』では、「民族」「血筋」「信仰」「宿命」などが物語の中心にあります。
こうしたテーマと、アゼルバイジャンに残る“火”や“精霊”、“英雄譚”といった神話的要素は、調和しているように思えます。
監督が注目した「神話の伝説が残るところ」という表現は、文化・自然・歴史が一体となった“物語のある土地”という意味だったのではないでしょうか。
まとめ
- アゼルバイジャンに古事記のような創世神話は存在しない
- 火の寺院や燃える山など、神聖視された自然は多数存在する
- 水の精霊や英雄伝説など、“神話的な物語”が民話として伝承されている
- 『VIVANT』の世界観と共鳴する“文化的背景”を持つ土地といえる
監督の言葉をきっかけに、アゼルバイジャンという国の奥深い文化に触れてみるのも面白いかもしれませんね！
